初対面でも、親近感を感じさせる会話術
かなり前の話になりますが、とあるセミナーに参加した人が、どのようなセミナーだったのか教えてくれたんですよね。で、どんな感じだったのかというと、最初の自己紹介が、やたら長かったとのこと。
私は、この人の話を聞いて、「なるほどね。そういう仕掛けなのか」と思ってしまいました。
実は、このセミナーでは、「初対面でもいきなり親近感を感じさせるテクニック」が使われていたのです。
このテクニック、色々なところで見かけます。
最近、売れているビジネス書でも垣間見えていますし、どうやって異性を口説くのかのテクニックにも同じものがあります。
というわけで、これから「初対面でもいきなり親近感を感じさせるテクニック」を紹介していきます。
他人には話さないような話をしよう
あこがれの異性と、はじめて、2人きりで、食事に行くことになりました。食事のとき、何を話します?趣味の話ですか?それとも、海外旅行の話ですか?
でも、あこがれの異性と食事に行けるのは、今回で、最初で最後。
今回の食事で、かなり親近感を感じさせないと、そのあこがれの異性とは、二度と食事に行けないとしても、それでも、趣味や旅行の話をしますか?
私なら、そんな話はしません。
私なら、普通なら、他人には話さないような話をします。
はじめての2人の食事なのに、いきなり、「(自分に関する)重い話」をするんです。たとえば、「実は、昔、暴走族だった」という風な「過去の暴露」系の話とか、過去の恋愛で、大きく傷ついたときの話とかでしょうか。
※)ただ、話のネタは選ばないと失敗しますよ。ちなみに、このとき共感を呼ぶネタだと完璧です。
なぜ、このようなネタを話すのでしょうか。
人間関係が形成されるまでの流れを考えてみましょう。
人間関係って、普通、以下の道を辿りますよね。
……って、人間関係の話じゃ、面白くないので、恋愛の話にしましょう。
※)フィクションです。
<パーティーで出会う>
壁の近くで、つまらなさそうに立っている美女を見つけた洋一。
さりげなく、聖子の隣に来ました。
洋一:「それにしても、人、多いですね。」
聖子:「・・・」
洋一:「××さんの関係者ですか?」
聖子:「・・・いえ。友達に連れられてきて・・・」
洋一:「友達?」
聖子:「あそこにいる子です。どんどん、一人で行ってしまって・・・でも、私はこういうところが苦手で・・・」
洋一:「その気持ち、わかります!私も人が多いのは苦手なんですよね。てか、パーティって、何をしていいかわからなくて、つっ立っていたら、暇で暇で。」
聖子:「・・・」
洋一:「だから、仕方がないから、たらふく食べて、壁によりそって休憩しようと思ったら・・・話し相手が見つかったわけです。」
聖子:「うふふ・・・今日のパーティ、どうしてきたのですか?」
・・・・そして、話は弾み、食事に行くことに。
<食事1(1回目)>
洋一:「そういえば、聖子さんって、週末、何しているんですか?」
聖子:「そうですね。料理が好きなので、料理かな?」
洋一:「へぇ〜、どういう料理を作るんですか?」
聖子:「和食・・・かな。」
洋一:「すげー!和食ですか!料理の達人じゃないですか!」
・・・そして、話は弾み、次も食事に行く約束をしました。
そして、何回か、食事を繰り返した後・・・
<食事2(数回目)>
洋一:「この年になると、家に帰ると寂しくて。だって、家、ビビるくらい、真っ暗なんだよ。」
聖子:「わかる、わかる!とくに、冬って、寒くて暗くて、帰るのが嫌になるね。」
洋一:「そうそう!だから、待っている人が欲しくなるんだけど・・・でも、できないから、毎週、ペットショップに通っているよ。子犬とか子猫を見ると、抱きしめたくなるよね!」
聖子:「わかる!わかる!」
・・・・そして、話は弾み、次も食事に行く約束をしました。
<食事3(数回目)>
洋一:「そういえば、友達が結婚してね。また飲み友達が減ってしまったよ。」
聖子:「そろそろ結婚すればいいんじゃない?」
洋一:「そうだな。結婚か・・・結婚したら、半年に一回は海外旅行に行きないな。」
聖子:「そうなんだ!私も海外旅行好きなんだよね。・・・他に結婚に求めるものってある?」
洋一:「そうだな。おじーちゃん、おばーちゃんになっても、手をつないでいる仲に憧れるかな。」
終わり。
文章の下手さは、目をつむって貰って、「話題」の移り変わり方は、自然だったのではないでしょうか。
というわけで、2人のストーリーを振り返ってみましょう。
何に振り返るのかというと「話題」です。
■出会い:パーティーについての話題。敬語。
■食事1回目:料理についての話題。敬語。
■食事2回目:一人暮らしが寂しいという話題。タメ口。
■食事3回目:結婚観の話題。タメ口。
顔をあわせる回数が増えるごとに、「軽い話題→重い話題」になっています。「顔をあわせる=親しみがわく」ってことですよね。実際、顔をあわせればあわせるほど、タメ口になっていきますし。
つまり、親しみがわくにつれて、話題は重くなっていっている、ということです。逆をいえば、普通、親しみがわかないうちは、重い話題はできず、軽い話題しかできないということです。
これが普通の人間関係です。
しかし、実は「人の心理を逆手にとる方法」があるんです。つまり、錯覚させるわけですね。
それが「いきなり親近感を持たせるテクニック」、というわけですね。
というわけで、爽やか青年、洋一の話でしたが、次は、女性にだらしない仁志の話を書きます。
※)フィクションです。
<パーティーで出会う>
壁の近くで、つまらなさそうに立っている美女を見つけた仁志。
さりげなく、聖子の隣に来ました。
・・・って、ここは、前回の青少年、洋一と同じです。
ただ、食事に行くときから、女性にだらしない仁志は、青少年、洋一とすることが違いました。具体的には、店の選び方とかもありますが・・・それは、違う心理なので、また今度。
<食事(1回目)>
雑談をした後・・・・
仁志:「仕事が楽しいかどうかよりも、やっぱ、人間関係が良好かどうかの方が、重要だと思わない?」
聖子:「???いきなり、どうしたんですか?」
仁志:「ごめん・・・・ちょっと思い出したことがあってね。話題を変えよう。」
聖子:「・・・何の話ですか?そんな中途半端に言われると気になるじゃないですか。」
仁志:「・・・・いや、ね。別の部署にいる同期から相談されたんだよ。仕事は楽しいけど、人間関係が・・・って、ね。」
聖子:「・・・」
仁志:「・・・彼って、人には頼らないヤツなんだよ。でも、飲んでいるうちに・・・涙を流しながら、相談してきて、ね。」
聖子:「・・・」
仁志:「彼、仕事は楽しいから、人間関係を我慢すべきって、言っていたんだけど・・・俺は、人間関係がキツイなら、部署を変えて貰うとか、転職するとかした方がいいって言ったんだよ・・・彼、胃に穴が開いたらしいし。」
聖子:「・・・」
仁志:「俺、彼に、こうアドバイスして正しかったのかなって思ってさ。聖子さんなら、どう思うのかなって思ってさ。ごめんね。折角の楽しい食事のときに、変な話をして。」
聖子:「・・・私も、きっと仁志さんと同じように言ったよ。」
・・・・相談に乗った聖子。
そして、仁志の同期の話をした後、店を変えて、飲み直すことに。
聖子:「私も、職場に苦手が人いるよ。」
仁志:「どんな人?」
聖子:「それが、スゴイむかつくの!だって・・・(むかつく理由を、ひたすら話す聖子)」
仁志:「それは、むかつくね!俺だったら、許せないよ!!」
・・・はじめは、仁志が「同期の相談」と言っていたのに、いつの間にか聖子は職場の人間関係の悩みを話し始めました。
※)今回紹介するテクニック以外のテクニックも混ざっていますが、それは、また今度。
そして、マンツーマンで会うのは、今回がはじめてなのに、聖子は、仁志に親近感を感じました。そして、次回、食事に行くことに。
<食事(2回目)>
雑談をした後・・・
仁志:「俺、結婚できないのかな・・・」
聖子:「どうしたの!?」
仁志:「すごい結婚願望が強いのに、この年まで結婚していないじゃん。何か俺に問題があるのかなって思ってさ・・・」
聖子:「・・・」
仁志:「変なこと言って、ごめんね。でも、女性って、結婚願望がないのかなって思って、つい聖子さんに、ね。」
聖子:「・・・男性こそ、結婚願望ない人ばかりじゃない!」
・・・・そうして、聖子は過去に付き合った男性の話をはじめました。
で、2人の結婚観について語り明かしました。
そして、聖子は、仁志に、今までにない親近感を感じて・・・
終わり。
※)この手のテクニックって、会話の流れだけではなく、色々な要素があるので、この会話の流れを真似したところで、うまくいかない人もいるかもしれません。
で、本題です。
というわけで、女性にだらしない仁志ですが、いきなり飛ばしていますよね。初対面に近い状態なのに、いきなり「人間関係」って、重い話をしています。そして、2回目には「結婚観」って、重い話をしています。
しかも、うまく聖子に話させています(話させる方法に、別の心理テクニックが混じっています)。
ここで、前回の青少年、洋一と比べてみてください。
洋一は、「軽い話題→ジワジワ重い話題」にシフトしていますが、仁志は、「いきなり重い話題→再び重い話題」になっています。
これが、「ある効果」があるんですよね。
ある効果って、どのような効果なのかというと、どれだけ短期間でも、まるで昔からの知り合いのような親密な仲になれるという効果です。青少年、洋一が時間をかけて育んできた親近感を、女性にだらしがない仁志は、速攻で、築き上げるわけです。
なぜ、女性にだらしがない仁志は、短期間で、親近感を感じさせることができるのでしょうか。
なぜ、短期間でも、親近感を感じるのか?
初対面なのに、いきなり「重い話題」をすることで、 親近感を感じさせるテクニックについて書いてきました。
その話の前に、話をわかりやすくするために、 以下のようにします。
■親密さ:0〜100%
0%:親密さがないということなので、初対面。
100%:かなり親密。大親友もしくは深い仲。
■話題の重さ:0〜100%
0%:たとえば、天気の話のように、 たまたま電車の隣に座った人とでも話せる話題。
100%:たとえば、自分の出生の秘密のように、 かなり親密にならないと話さない話題。
というわけで、本題です。
青少年、洋一の会話を思い出してください。
洋一と聖子は、何度も顔を会わせているうちに、 軽い会話から、重い会話もできるような
仲になっていきましたよね。この流れに「不自然さ」は感じなかったはずです。だって、人は誰しも「親密度=話題の重さ」と考えているためです。つまり、人なら誰しも、以下のような流れが 「自然」だと「考えて」います。
「親密度0%→話題の重さ0%→親密度20% →話題の重さ20%・・・(省略)・・・ 新密度100%→話題の重さ100%」
いや「考えています」という言葉は 適切ではないですね。
「刷り込まれて」います。
この「刷り込み」ってのが怖いんですよ。
そうそう、刷り込みといえば、このような話がありました。
いつも歯磨き粉を置いてある場所に、 たまたま洗顔フォームを置いたんですよね。 すると「この場所には歯磨き粉がある」と 刷り込まれていた私は、歯磨き粉と間違えて、洗顔フォームを・・・ 洗顔フォームって、すげー、油っぽくて口の中が・・・ ・・・恐ろしい話です。
って、そんなに恐ろしくないでしょうか(笑)
これが洗顔フォームならいいんですが、 この刷り込みを利用されたのが、 女性にだらしない仁志に、ひっかかった女性たちです。
女性にだらしない仁志の話を思い出してください。
仁志は、初対面に近いのに 「人間関係」「結婚観」の話をしましたよね。
このような「やや重い話(60%)」は、 普通、そこそこ親しくなってから話すものですが、 仁志は、初対面に近い状況から、いきなり「やや重い話」をしました。
いきなり重い話題をされた女性は、「え?そんな話題をするくらい親しい仲だったっけ?」と
錯覚したんですね。
なぜ、錯覚したのかというと「刷り込み」。
いつも、歯磨き粉を置いている場所には、 普通、歯磨き粉があるはずだという刷り込みがあるのと同様、人は誰しも、「親しさ=話題の重さ」だから、「重い話題をするには、それなりに親しい仲のはず」 という刷り込みがあるので、この女性は、仁志を「親しい仲」だと錯覚したわけです。
でも、以下ように飛躍する部分があるじゃないですか。
「見知らぬ人(0%)→(飛躍)→ 少し重い話題(60%)→親しい仲(60%)→・・・」
だから、このテクニックは、誰に対しても効果があるわけではなく、 「成功率」があるんです。
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いきなり親近感を感じさせるテクニックは100%効果があるわけではない!
「みんなで楽しもう」みたいなイベントに参加した時の話です。
この手のイベントって、全員初対面なので、軽い話題で、和気藹々……そんな雰囲気で進んでいくんですよね。
たとえば、自己紹介で「車が趣味」という人がいれば、「自分で車をいじったりするんですか?」みたいな感じで、話をふくらませていくんです。
そんな中、すごい女性がいたんですよ。
その女性、初対面なのに、仕事の悩みを話しはじめたんですよね。
「初対面なのに、重いな〜」なんて思っていたら、その女性、いきなり号泣したんです。
みんな、初対面なのに、号泣したんです。
さすがに、どん引きしましたね。
ここで先ほどの話に戻ります。
人は「親しさが増す度に、話題も軽いものから、重いものへとシフトしていく」と刷り込まれています。
つまり、「親しさ=話題の重さ」と刷り込まれているわけですね。
で、女性にだらしない仁志は、この刷り込みを悪用して、いきなり「重い話題」をすることで、親しさを一気にあげるのでした。
しかし、ですよ。
先ほどの号泣した女性の話を思い出してください。
重い話をして、挙げ句の果てに、号泣までして、みんなに、どん引きされました。「初対面から、いきなり重い話題をすれば、親近感を感じさせれるんじゃないの?」と思いますよね。なぜ、いきなり重い話題をしたのに、どん引きされたのか?なぜ、女性にだらしない仁志は、このテクニックで成功したのに、この女性は、失敗したのか?
それは、私のあまたの経験からいうと、このテクニックは「劇薬」なためです。このテクニックを使えば、初対面に近いのに、いきなり親近感を感じる人もいれば、その一方で、びっくりして、拒否してくる人もいるのです。
よくわからないと思うので、じっくり説明します。
普通は以下ですよね。
「見知らぬ人(親しさ0%)→軽い話題(話題の重さ0%)→前に少しだけ話した人(親しさ5%)→軽い話題(話題の重さ:5%)→・・・」
いわば、緩やかな坂道なんです。ジワジワ、上っていくような感じでしょうか。しかし、このテクニックを使うと以下です。
「見知らぬ人(親しさ0%)→いきなり重い話題(話題の重さ70%)→(ギャップ)→親密な仲(親しさ:70%)・・・」
ギャップって何かというと、先ほどのたとえでいうと、本来は、緩やかな坂道を登っていくはずなのに、いきなり、崖がある、そのような感じでしょうか。その崖を乗り越えないと、次に進めないんです。崖を乗り越えると、初対面なのに、まるで深い仲のような錯覚に陥れることができるのです。
この崖がギャップです。
だから、このテクニックは、100パーセント、成功するわけではないのです。
ということは、このテクニックを使うときに、問題になるのが、このギャップを如何にして、乗り越えるのか、です。
だって、この「ギャップ」を乗り越えることができるかどうかが、このテクニックが成功するか、失敗するかの分かれ道になるわけですから。
それを知るために、私は、このテクニックを試してきました。
すべきことは、簡単です。
片っ端から、初対面から、いきなり重い話をしていくんです。
で、わかったのは、ギャップの大きさは「相手」と「自分」次第ということです。
まずは、「相手」。
「相手」とは、どういうことなのか?
私の経験から、他人に認められたいという欲求が強い人が、このテクニックに、はまりやすいと思います。逆に、自己中心的で、常に、自分にスポットライトを当てていたいという人には、効果がないように思います。
ぶっちゃけてしまうと、少々、マスコミ露出がある人に、このテクニックを使ったことがあるのですが、「初対面から・・・失敬な!」ってキレられてしまいました。他にも、色々な角度からみて、「この人、自己中だろうな」と判断できた人たちにも、やはり効果が少なかったです(むしろ、マイナス効果)。
一方、色々な事情があって、他人に認められたい、「他人に尽くしたい」と思っている人でしょうか(尽くすことで他人に喜ばれて、他人に認められたいということでしょうか)。そういう人には、効果てき面でした。
具体的には、アダルトチルドレンの気がある人たちは、このギャップが小さいと、私は感じました。つまり、いきなり重い話をしても、受け入れる人が多いんですよ。
※)ちなみに、親とうまくいっていない人は、アダルトチルドデンになりやすいそうです。
ただ、私の経験の中でも、Nの数が少ない話なので、「必ず、そうだ!」とは断言できません。あくまで、そういう傾向があったということで。
あと、例の号泣した女性に関しては「1 対 1」ではなく、「1 対 多数」だったので、心理学でいう集合的無知が働いたかもしれませんが、確証はないですし、ビジネスでは、あんま、関係ないので、その話は省略します。
また、人って、常に同じ心理状態ではないので、あくまで目安程度ということで。
・・・そういえば、以前、ヒモマニュアルって本を読んだのですが(そんな本を読むなって話ですが)、以下のような記載があったんですね。
※)ヒモのために、ナンパするそうなので、女性とは初対面です。
・「仕事の悩みを聞きだせ」
・「親とうまくいっていない子を狙え」
まさしく、今回のテクニックを使っている、というわけですね。
次は「自分」です。
こちらは単純明快。「ターゲットにとって」、魅力ある存在ならば、このテクニックが成功する確率が高くなるということです。
ここのミソは「ターゲットにとって」の部分です。どういうことか?
「魅力」というと、「絶対値」が存在しそうな感じがしますよね。たとえば、以下。
・モテないから、魅力は100点中、20点の魅力。
・「こんなの誰が買うの?」って商品だから、100点中、30点の魅力。
でも、実は絶対値は存在しません。不動産と同じです。どういうことか?
たとえば、中古マンションって、「××駅前で、××平米なら、2000万円」などと価格が決まっているイメージがあるじゃないですか。実際、市場の平均売却価格とかありますし。でも、不動産は相対取引です。つまり、価格なんてあってないようなものなんです。たとえば、市場の平均売却価格が、2000万円で、売り主が2000万円で売りに出していても、交渉次第では、1000万円で買えることがあるんです。
魅力も、同じです。
一見すると「あなたの魅力は80点」のような絶対値が存在するように思えますが、ターゲットが、あなた(もしくは商品)に魅力を感じれば、それが、あなた(もしくは商品)の魅力になるのです。たとえば、1000人にアンケートをとって、あなた(もしくは商品)の魅力を算出したとしましょう。それが、たとえ、30点であっても、(今回、紹介したテクニック以外にも、色々なテクニックがあるのですが)それらのテクニックを駆使して、ターゲットにとって、あなた(もしくは商品)の魅力を80点に感じさせれば、そのターゲットにとっては、あなた(もしくは商品)の魅力は80点になるんです。
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親近感を感じさせる会話術の応用例
親近感を感じさせるテクニックの利用法いきなり親近感を感じさせるテクニックについて書いてきました。恋愛を基軸に話をしてきたので、他の分野では使えないのでは!?と考える人もいるかと思いますので、ここではそのテクニックの応用例を紹介します。
(例)セミナーの会話で利用する
私が講師を勤めるセミナーを想像してみてください。
で、そのセミナーで、私が自己紹介をはじめました。
私は今でこそ、普通に生活しています。
でも、ね。
実は私が小さい頃、両親が亡くなったんです・・・
そして、親戚をたらいまわしされて・・・
その末路は決まっています。
グレて、暴走族に入って・・・
このように、涙ながらに、めちゃくちゃ重い話をしてきたら、どう思います?
「そんなのドン引きするよ」と思うかもしれませんが、そう思えるのは、「今」だからです。臨場感がある生のセミナーで、そんなことされたら・・・・セミナーの受講生の何割かは、私に親しみを持ってしまいます。
セミナーで、私のことをはじめて見た人の何割か、つまり、100人いたら、80人にはドン引きされても、20人くらいは、強烈に惹きこむことができます。
※)80、20の割合は適当です。
もし、あなたが「他人に尽くしたい」という欲求が強いならば、セールスマン、セミナー講師などが、初対面に近い状態なのに、以下の話をしてきたら注意です。
・その人のプライベートの話(やや重い話題)
・その人自身の話(普通、初対面の人には話さないような話)
セールスマンやセミナー講師が、この手の話をする本当の意図は、もうわかりますよね。「他人に尽くしたい」と思っている、あなたは、これにひっかかりやすいので、特に注意する必要があります。
(例)気に入られたい人との会話に使う
上司に、飲み会のときに、やや重い話をしてみる。異性を口説くときに、やや重い話をしてみる。
もし、誰かに気に入られたい場合は、「重い話」をしてみることです。
ただし、「嫌われるリスク」も高いですけどね。
(例)書籍で使う
ビジネス書などに、コレに近いテクニックが使われているんじゃないのってのがありました。
実際、やたら、著者の生い立ちがある本を見たことはないですか?
しかも、普通なら、人には話せないような恥ずかしい過去や、苦労話なんです。
このテクニックを知らないと、こういう恥ずかしい過去や、苦労話を読むとき、「そんな、誰かもわからないような人の苦労話や恥ずかしい話を書いたところで、セールスにつながらないんじゃないの」とか思いそうですよね。
でも、このテクニックのことを知った今なら、苦労話でも書こうと思うのではないでしょうか。
(例)ネットビジネスで使う
恋愛で、99人に、ふられて、ようやく1人を口説いたといえば、もてないって思いますよね。人間関係で、99人に嫌われて、ようやく1人と友達になったといえば、性格悪いんじゃないのって思いますよね。
でも、ネットビジネスだと、99人買わなくて、1人買えば、「それ、成功だよ」って話になるんです(商材によりますが)。
要は、100人のうち、99人に、ドン引きされても、1人、気に入って買えば、成功なんです。
だから、怪しい情報起業家のセールスレター、雑誌の怪しい広告記事(石を持ったら成功した等)を見て、「こんなの、誰が買うの?」と思っても、販売元は、儲かっている場合があります。
また、ビジネスでは、マーケティングで、「買うお客」に限定していますから、そもそも、恋愛や人間関係に比べると、きわめて「口説ける」勝率が高いんです。
※)どういうことかというと、恋愛だと、自分を好きになってくれそうな人を選んで、口説くことはしないですよね(ナンパ師はそうするらしいですが)。ビジネスだと、買ってくれそうな人に絞って、販促をかけるので、もともと成功する確率は高いんです。
だから、何を言いたかったのかというと、ネットで、このテクニックをネットで使うと、結構、効果があると、私は思いますし、実際、私も使ったことがあります。