人脈拡大でも、「社会規範」と「市場規範」の選択は重要
人脈を作る過程でも、「社会規範」と「市場規範」の選択は重要です。
人は、助け合いの精神と金儲けを切り離す(社会規範と市場規範)
ピンとこないと思うので、具体例をあげてみます。
仮に、Aさん主催の飲み会が、以下だったとします。
・参加費1万円。
・結果は、ロクな人はいなかった。
・あとで店のHPを見たら、1人2千円で会場を確保できると知った。
※)Aさんは「市場規範」でいっているのですね。
もう二度と、Aさんの飲み会には行かないですよね。
みなさんと同じように考える人も多く、Aさんにはリピーターはつきません。
だから、Aさんは、常に新規の人を探し続けないといけません。
※)参考
「1万円に見合う人脈を紹介できればいいんじゃない?」と思うでしょうが、そんな、簡単な話じゃありません。「恋愛」で、たとえてみましょう。
男は美人を紹介されると、「はじめは」1万円でも支払います。
でも、美人って口説けないですよね。
男が、「月に手を伸ばすようなもの」だと気がついた瞬間、美人を紹介するといっても、誰も来なくなります。
男が「この女性はいい!」と思いつつ、相手の女性もそう思う…うまくいくようにマッチングさせることが満足度につながりますが、満足させ続けるのは至難の技です。
だって、そんな簡単に満足させ続けることができれば、イベント会社、結婚斡旋会社すべて、あんなに莫大な広告費をつぎ込んで、集客しないですから。
というわけで、Aさんが人脈を広げるには、常に、新規の人を探す手間、時間、費用が必要になります。マグロと一緒で泳ぎ続けないと、人脈は広がらないんです。
しかも、参加費に見合うだけの人脈を紹介できなければ、クレームの元になりますしね。
でも、お金は儲かります。
一方、Bさん主催の飲み会は、以下だったとします。
※)参考
・参加費2千円。
・結果は、ロクな人はいなかった。
・あとで店のサイトを見たら、会場を確保するのに、1人1980円必要だと知った。あと、Bさんは何かと融通を聞いてくれた。
※)Bさんは「社会規範」でいっているのですね。
「まあ、今回は仕方がないかな」って思いますよね。
だから、Bさんのようにしていれば、リピーターが確保できるので、新規の人を探す手間、時間、費用は抑えられますし、多少、ミスしても許されます。
でも、Bさんのようにいくと、お金は儲からないですし、赤字を被ることもあります。
また、「なあなあ」の関係に陥りがちです。
人脈拡大の際は、目的に適合させる
人脈を拡大させるとき、人脈拡大をお金儲けの手段と捉えているならば、「市場規範」でいくべきです。
ただ、言い訳は許されません。
100人規模のパーティーをすると触れ込んだのに、20人しか集まらないなら、その20人の人から「返金しろ」と言われても仕方がないですし、場合によっては、強力なクレーマーが発生して、トラブルになることもあります。
とはいえ、お金儲けはできると思います。
一方、「誰かいい人と仲良くなりたい」「お金の切れ目が縁の切れ目ではない、強力な人脈を作りたい」という目的ならば、「社会規範」でいくべきです。
社会規範でいくと、たとえば、100人規模のパーティーをすると触れ込んだのに、20人しか集まらなくても、常連さんが誰か呼んでくれて、結果、100人になることもあります。いい縁に恵まれやすいです。
ただ、赤字を被ることもあります。また、お客から何か頼まれたら、それを聞く必要もでてきます。
一番してはいけないのは、「社会規範」と「市場規範」を共存させること。
ボッタクリなのに、「ごめん、ごめん、人、集まらなかった。誰か知り合いを呼んでくれない?」じゃ、済まないです。
「当たり前」と思うかもしれませんが、この当たり前ができていない人が、ほんと、多いです。
ちなみに、私は人脈拡大のときは「社会規範」です。お金儲けは、別のところでできますからね。
人脈の話しになると、もっと細かい話はあるのですが長くなるので、この辺で。
※)付き合う相手を選ぶときも、その人が「社会規範」か「市場規範」なのかを見極める必要があります。
ちなみに、表では社会規範を出して、裏では市場規範という感じで、うまく使い分けている人もいますけどね。政治家とか、有名人とか。そういう人が、人の上に立てるんでしょうね。